おまえもう一度
3年生をやるか?
職員室に呼び出され、担任の先生からとーとつにこう言われます。このままの成績では落第するとゆーのです。まだ確定ではないものの、今度のテスト、恐らく2学期の期末試験でしょう、そこで平均80点以上取らなければならないと。落第となれば小松や八田、そしてまどかとも離れ離れになってしまうのです。“それだけはいやだ!”と何とか勉強を頑張らなきゃ!と思うきょーすけですが、どうやらまどかは前回の一件以来口もきいてくれないようで、そのことも気になります。つまり勉強を教わるのも難しい状況。公園のベンチで悩んでいると、ちょうどまどかが通りかかります。何だか思い悩んでいる様子のきょーすけを見て、そろそろ許してやるかと話しかけます。
この辺の表情の変化なんかはいろいろ解釈ができそうですよね。
あら春日くん、こんなところで何してんのかしら。何か考え事?
何か悩んでるふうだけど、そーいえばここんとこずっと話してなかったな。もしかしてそれで悩んでるの?ちょっと悪かったな。もう許してやるかな。
もう、世話の焼けるひと。ずっと暗いしそんなに辛かったのかな?さて、どーしよっかな?これからアバカブだから声かけてみるか!
と、久々の妄想です😄
このごろ…
ちっともアバカブに顔ださないのね
それはあなたのせーなんですが😅しかしそんなまどかの言葉も耳に入らないほど今回先生に言われたことが頭から離れず、高校に進学できないとまどかと離れ離れになる!そのことで頭がいっぱいになってしまうのでした。しかしまさか話を聞いていないとは思いもしないまどか、理由をマスターのせいにはするものの、きっと笑顔で答えてくれると信じて、“よってく?”と誘います。ところが
え
なに? なにかいった?
とすっとんきょうな返事、とゆーか全く聞いてなかったのかとまどかを怒らせてしまうのです。
せっかく意を決して優しく誘ったのに、話を聞いてもいなかったことにムカッときて、“なんでもないよ”と足速にその場を去ろうとします。話を聞いてなかったきょーすけは、しまったとまどかの手を掴み引き止めよーとしますが、“はなしてよ!”と振り払われた手に吹き飛ばされて池に真っ逆さま。
しまった、やり過ぎたと思うまどかですが、自分から謝るなんてできないと、“自業自得よ!”と自分に言い聞かせプイと行ってしまいます。
季節はもう12月?寒さが身に染みる季節です。くしゃみ連発のきょーすけは、帰って早々にお風呂を沸かして浸かります。成績のことといい、まどかのことといい、この最悪な事態から脱出したい、脱出したいと願うきょーすけは、無意識にテレポートしてしまいます。裸のままテレポートした先は2度目の登場?牛子さんと馬男さんが茂みでイチャイチャしてる目の前でした。温まるためにお風呂に入ったのに、逆にまた身体を冷やしてしまうきょーすけ、次の日は風邪で休むことになってしまいました。
きょーすけの風邪を知ったまどかですが、さらに落第の事も聞きます。風邪を引き、このままでは落第してしまう、そしてそれはあたしのせいだ!と感じるまどか、前回のきょーすけとおんなじ様に、急に立ち上がって走り出し、学校を抜け出すのでした。
部屋のベッドで横になるきょーすけ、風邪をひいた決定打が自分の能力のせいだった事に情けなくなり、またまどかをさらに怒らせてしまったことで、いっそのこと落第でもした方がいいや!と自暴自棄になります。家のチャイムが鳴りますが、“どーでもいーや”と放置していると、コンコンと部屋をノックする音が。
誰だー くるみかまなみか
誰にもあわねーぞー どーせオレは落第するん…
そう言いかけたきょーすけの部屋のドアを開けたのはまどかでした。
これまでにないほど心配そうな顔で立っています。自暴自棄になったきょーすけ、この辛い状況に追い込んだのは自分であり、合わせる顔がないほどの反省と後悔、しかしほっとくわけにはいかない状況、風邪がどの程度のものなのか、テストが受けれるのか、そのための勉強をどうしようか、心配なことが山積みです。どのつら下げて、とゆー思いからか少し顔を赤らめて
はいって…いい?
もちろん断る理由なんてありません。もてなそうとするきょーすけに
あ いーよそのままで
ねてて…
と言って布団をかけてあげます。ホントに心配そうなまどか。
熱…どぉ?
とおでこを触ります。まどかがそばにいてくれて、優しくしてくれるだけで熱が下がっていくきょーすけ。
平気みたい…
ニコッと笑うきょーすけに、本当に安心したように何度も“よかった”と言うまどか。
2人きりになると気持ちがあふれてきます。こんなに心配されるなんて、ホント幸せ者ですね♪そんないじらしいまどかを抱きしめるきょーすけ。
実際に抱きしめたのは枕なんですけどね😅
がんばろーね テスト勉強!
あたしが絶対落第なんかさせないから!
と、ぎゅっと手を握って力強く伝えます。風邪が治れば後は頑張るだけ❗️きょーすけももの凄く心強く感じたことでしょう♫
と、そこへまなみちゃんがお薬を買ってきてくれます。慌ててささっと離れる2人。ちょっとお邪魔虫だったわけですが、まなみちゃんはここで、やっぱりきょーすけにはまどかが1番なんだなと感じたんですね。
さて、あっとゆーまにテストは終わり結果発表です。結果は…無事落第は免れたのでした😆先生もきょーすけもまどかも、みんなが喜ぶ結果。2人離れ離れにならずに、喜びと安堵が入り混じった嬉しい表情が印象的ですね。
帰り道、落第を免れてよかったね、と言うまどかにお礼を言うきょーすけ。ですが、申し訳なさそうな表情をするまどか。こんな大変な事になった責任をずっと感じていたまどかは、頭を下げて謝ります。
ごめんなさい!
あたしがカゼひかせちゃったみたいね…
実際池に突き飛ばされたから風呂に入る事になり、そこでテレポートしてトドメを刺したわけであり、お互いに自分のせいだと思っていた様ですが、まぁ合わせ技一本とゆー事で痛み分けですね。
きっとまどかも落第を免れてさぞホッとしたことでしょう。落第すれば中等部と高等部で物理的に距離が離れてしまいます。きょーすけが近くに居なくなることはまどかにとっても心細く、寂しいはず。もちろん表向きは今まで通り一匹狼を貫くだけなんでしょうが、居ると居ないとでは気持ちの面では大違いでしょう。そしてたとえツーンとなって話をしなくても、同じ学校、同じ学年、同じクラスという必ず近くにいる関係であればその存在を感じられます。逆に離れ離れになってしまえば、相手の存在、相手の気持ちが分からず、不安になるもの。絶対に落第なんかさせない!もちろんカゼの原因をつくった罪悪感もあるでしょうが、たとえそれがなくとも、きっと一生懸命勉強を教えていたでしょうね。もちろん知っていればですが😅。
このピンチを乗り切った2人は、仲良くアバカブへと向かうのでした。きょーすけの腕に絡めたまどかの両腕が実に羨ましいですね🤤
何はともあれきょーすけのピンチはとりあえずは回避できましたが、実はまた似たようなピンチが訪れるのです。その話はまた少し先で。
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