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ちょっとブレイク 第14巻終了 忘れてはならないセクシー田中さんの事件

 

さて、14巻も終了です。今回は鳥羽先生の登場、ネコをはさんでハワイ編となかなか中身の濃い巻だったんじゃないでしょうか?個人的にハワイのお話は大好きですね♪きょーすけとまどかの距離が最接近⁉️という感じがします。

 

さて、今回はセクシー田中さんの事件について、記載しておきたいと思います。これはオレンジロードにも関係すること、ひいてはすべてのメディアミックスで留意しなければならない出来事だと思います。これまでも数多くの問題が発生し、表に出ないまま闇に葬られていたこと。その問題が芦原妃名子先生の命というとてつもない代償の末、ようやく注目を集めることとなりました。その大きな代償を決して無駄にすることの無いよう、我々はこれからもこの問題に声を上げ続ける必要があると思います。

 

さて、ご存じない方のために簡単に説明します。『姉系プチコミック』(小学館)にて連載中であった芦原妃名子先生原作の漫画、”セクシー田中さん”を日本テレビがドラマ化するということで、2023年6月より正式な動きがありました。芦原先生は脚本への不安があったためでしょう、”ご自身のチェックの上でOKなものなら、どうしても納得いかない場合は自分で脚本を書く”、という条件付きでGOサインを出したとの事です。放送開始は10月。それまで脚本のやり取りをしていたそうですが、修正が難航し、いくら直してもまた変えられて帰ってくるという、なんとも理解不能なやり取りを続けたそうです。何とか8話まではそれで進めたものの、ご自身の漫画の原稿作成と並行しての作業に限界を感じ、それならばと当初の約束通りご自身で脚本を書くことになりました。しかし本業は漫画家、限られた時間で、しかも残り2話で、原作でまだ最終回を描き上げていない状況で、ドラマの最後の脚本を書き上げるのは至難の業。相当に大変な作業であった事が容易に想像できます。そして問題はここから大きな展開を迎えます。脚本家がインスタにて2度にわたり、9話、10話の脚本から降ろされたこと、そのことを「苦い経験」と表現し、いわゆる犬笛を吹いた格好になりました。そのため、その脚本家のファン等から芦原先生の著作物に対する悪評をたてられたり、ネット上で多くの誹謗中傷をうけることなり、やむなく芦原先生がブログ、X上でこれまでの経緯の説明をすることになります。これが1月下旬。ところがまもなくブログ、X上の上記説明が削除され、

 

攻撃したかったわけじゃなくて。 ごめんなさい。

 

という言葉だけを残して行方不明となります。そして翌日の1月29日、遺体となって発見されたのです。しかしこの大きな出来事に対して、脚本家はじめ、当事者である日本テレビ、また小学館の対応があまりに無責任だと批判が高まります。原因の究明や責任の所在、今後の対応などはなく、いずれの発表も責任逃れとも取れるものに終始します。当のプチコミック編集部の発表も心情の吐露こそあれ、なぜこのようなことが起こったのか、どう対応すべきだったのかなど、具体的な話はなく、全くスッキリできるものではありませんでした。そんな中、2月15日にようやく日本テレビが重い腰を上げ、社内特別調査チームによる調査を始めたと報告されました。ただあくまで社内、外部組織ではない調査チームにどこまでの意味があるのかは分かりませんが、何とか一歩前に進んだ感はあります。報告は5月上旬との事。刮目して結果を確認したいところです。

 

以上が概要になります。簡単に、と言いつつ長くなってしまいましたが、このくらいは必要かと思いまして。

 

さて、水面下でいったい何が起こっていたのか、ここからはネットの情報や他の方の考察、そして私の推測になりますが、良ければお付き合いください。

まず登場人物、組織を整理します。原作者の芦原妃名子先生、プチコミック編集部、小学館日本テレビ、プロデューサー、脚本家、この辺りが主要な存在ではないでしょうか。原作者と脚本家の間に沢山の人、組織が介在していることが分かります。つまり、そもそも芦原先生の意向はちゃんと脚本家に伝わっていたのか、という問題があるでしょう。しかし、セクシー田中さんのコミック上で芦原先生がドラマ化の事、脚本がうまくいっていない事をコメントしており、当然原作を読んでいるであろう脚本家は芦原先生の意向を全く知らなかったということはないはず。逆に知らなかったのであれば、それははなから原作に興味がなかったということになります。そんな人に脚本を書かれる原作者はあまりに気の毒です。そしてすごくプライドの高い方とお見受けします。もしかしたらそういう方に原作者の意向を伝えにくかったというのはあるかもしれません。しかしもしそうなら、いやそうでなくてもプロデューサーは職務を全うできていたとは言い難いでしょう。また問題なのは事件が起こった原因とその後の対応でしょう。芦原先生がブログとXに掲載した釈明文を削除した背景に何があったのか。これは恐らくテレビ局、ないしは小学館からの圧力があったのではないかと推察されます。でなければ削除する必要はないでしょう。そしてことを重大にとらえ、思い悩んだ芦原先生が自ら命を絶った。日本テレビ小学館はお金というものを介した共同体です。そして大きな組織であり、とても個人では太刀打ちできません。そういった大きな力に対する絶望感が芦原先生の行動の原動力となってしまったのではないでしょうか。そして小学館日本テレビがこの件に関して明らかに対応が後ろ向きなのは、後ろめたい部分があるからではないでしょうか。これはあくまで私個人の想像ですが・・・。

 

さて、この問題ですが、先にも述べた通り、今に始まったことではありません。もちろん、円満に行く場合もあるのでしょうが、数十年前からメディアミックスの際には恐らく、少なからず起こった問題ではないでしょうか。漫画原作者とアニメ、ドラマ、映画、舞台の制作グループの対立の構図。どうみてもパワーバランス的に原作者が弱くなってしまいます。数においても、お金の面でも。正直メディアミックスを、良い作品だから広く世に広めたいという純粋な想いで進めることはなかないかないでしょう。目的はお金。人気のある作品を使えばある程度収益が見込める、コケる心配が少ない。それがメディアミックスを進めるマスメディア側の本音。もう一つは放送枠の穴埋めという側面もあるようです。もちろん原作者側にもメリットがある、それは増版。つまり一見WIN, WINな関係となる訳です。しかしそれは決して対等なものではなく、力の強い方が発言権を持つ、弱肉強食のような関係なのではないでしょうか。古くからある悪しき日本の伝統の様な暗黙の了解。出版社、ラジオ、テレビ、映画などの大きなメディアが力を持ち、幅を利かせ、横柄な態度で”してやってる”という意識。すべてはここに問題があるように感じます。ゼロから物を生み出す原作者の苦悩を微塵も理解せず、アイデアと舞台設定、そしてファンだけを拝借して利益を産もうとする。もう時代は違うのに・・・。もちろん、メディアの方全てがそう、なんて言う気は無いですが、テレビ局という大きな組織、権力の態度を見ていると、どうしてもそれが業界の姿勢に見えてしまいます。著作者人格権、これが全く機能していない今の日本。今、この問題に正面から向き合っていかなければ手遅れです。折角の漫画という世界に誇る日本の文化の未来が、この問題にかかっていると思っています。

かつてまつもと泉先生も、映画”あの日にかえりたい”の際に不満を直談判した経緯があります。もう後戻りできないところまでプロジェクトを進めた後に知らされた、まつもと先生的にはあり得ない内容の映画。結局原作者が泣くしかないような、そんなやり方がまかり通るこの業界。今後この状況が続けば、身を削って生み出した自身の作品を守るために、メディアミックスを拒絶する先生が増えてくるのではないでしょうか。原作者の苦しい胸の内を思うと、とても黙ってはいられないのです。

 

長くなってしまいましたが、一番大切なのはこの事件を風化させないこと。具体的な対応策は私がとやかく言うことではないし、専門家や当事者にお任せするべきなので特に言及するつもりはありませんか、これさえ守ってもらえればすべて解決するのではないでしょうか。それは

 

原作者へのリスペクトを忘れない

 

これだけですべてが解決するのではないでしょうか。それができないなら、自分が原作者になればいいだけのこと。ゼロから作品を作り上げてください。そうすればだれも文句は言いません。この唯一の原則を、是非とも業界全体に浸透させて欲しいと思います。

 

 

さて、今回はこの辺で。次は第15巻。3話掲載の後、半年間の休養となるわけですが、連載再開で感じる違和感は、やはり絵柄の変化。物語として一話完結がほとんどなくなるのは個人的には歓迎ですが、ワンレンまどかさんはちょっと・・・。ということで、次は夏休みの続きからです。お楽しみに♪

 

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