・・・・・・じゅういち
はちじゅうに
はちじゅうさん
ふう 暑い
というきょーすけのセリフで始まる第1話。最終回のラストで出てくるあの階段をきょーすけが初めて登るシーンから始まります。
風に飛ばされてきた赤い麦わら帽子、始めはUFO!?とびっくりしますが、おそらく能力(ちから)を使って引き寄せたんでしょう、ジャンプ一番キャッチします。子供の頃ねん挫が多かった私は、踏み外さないか読むたびに毎回ヒヤヒヤします(^^;
ナイスキャッチ
まどかの最初のセリフです。思い出の大切な帽子。風に飛ばされたときはさぞ焦ったことでしょう。不良だったまどかが初対面のきょーすけに明るく接したのは、やはりキャッチしてくれてうれしかったからでしょう。しかし階段を登りきったところで100段か99段かで言い合いになります。でもきょーすけの機転でどーでもいい口論が笑いに変わり、とっても和やかな雰囲気に。まどかにとってはとっても癒されたんじゃないでしょーか?しかしこの100段か99段かの言い合い、最終回から考えるとどうもまどかが間違っていたみたいなんですよね。珍しい!
そしてきょーすけをよそ者と見抜くまどか。”だってなまってるもの!”これマンガでは当然判別できませんが、アニメでも訛ったしゃべりは全くなく、ホントにしゃべりで判断したのかな?とちょっと疑問に思うシーンです。
そして”もうそろそろ行かなくちゃ”と階段を下りていくまどか。でも帽子はまだきょーすけのあたまの上。まさか返してもらうのを忘れたりしないよね?きょーすけが気付いて”おーい 帽子!”と叫びますが、”あげるわ! なかなかにあってるよ それ”、と3年前大切な人から買ってもらった帽子を初対面(実際は違いますが)の男にあげちゃいます!きょーすけは初対面の女の子に帽子をもらって、にあってるよ!とまでほめてもらったことにアゲアゲでこの街を気に入ることになりますが、まどかは一体どういう気持ちで麦わら帽子をきょーすけにあげたのでしょーか❓
この帽子 ありがとね!まどか大切にする!!
という3年前命を救ってくれた初恋の彼との約束を、見事に破ってしまった事になります。
(130〜134話 思い出の樹の下で〜そしてダ・カーポを参照)
でも実際には約束は破ってないし、もしかしたらまどかとしても約束を破ってないとゆー確信めいたものがあったのかも知れません。100段か99段かの言い合いをし、この街の人でない事を確認している間に、まどかは3年前の記憶を一生懸命辿っていたのではないでしょうか❓そしてあの人と同じ匂いをきょーすけから強く感じたのでしょう。まどかは頭の良い子です。本当は3年後に再会できるかもしれない初恋の人に会うまで、この帽子は大事に持っておこうと思っていたはずです。当然3年前、きょーすけが6年後に帰った後もきょーすけをずっと探していたことでしょう。女の子らしくなった自分を見てもらおう、褒めてもらおうと。なのに探せども探せどもどこにもいない。きっとどこか遠くから来て、また遠くに去っていったのだろう、そう考えたのではないでしょうか。それが3年の時を経て、同じ匂いのする、ちょっと予想より若い男の子が目の前に現れ、
『あのヒト❓いや違う、この帽子の事も知らないし、でも似てる…。何かこの人と繋がりを持っていたい。』
それが帽子をあげるという行為になったのではないでしょうか。名前も名乗らずに別れた2人。まどかがあげた赤い麦わら帽子が、再会した時のお互いの唯一の証明になるわけです。実際にはすぐに2人は最悪の形で出会うことになるのですが…
この赤い麦わら帽子は重要な証拠品として後に使われた訳ですが、なんだかんだこの帽子はやっぱり重要なアイテムであり、まつもと泉先生からのサイコーの贈り物だったと思います。始めからこんな使い方をイメージしていたのか、"思い出の樹の下で"で上手く話を作り上げたのかは分かりませんが、もしご存命なら是非伺ってみたいですね。
という事で、長くなったので今回はこの辺で。まだ第1話が続きます…😅
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