6月。見慣れない三つ編みの女の子の登場です。朝の公園を走り抜け、7時30分のバスに間に合った少女は辺りをキョロキョロ。最後に乗り込み閉まったドア越しに外を気にします。
走り出したバス、そこへ
まってまってまって～っ
と走りながらバスを呼び止める女の子、そうあかねです。あかねを見て笑顔を見せる少女。何とか乗り込めたあかねは皆に”すいません”と謝罪。そんなあかねをじっと見つめるその少女は、目が合うと顔を赤らめ、うつむくのでした。朝練に行くあかねに合わせて早起きをするその少女、どうやらあかねにホの字の様子。いわゆる百合ですね。バスの停車でフラつき期せずしてあかねと接触すると、顔を真っ赤にして”すいませーん”と走り去ってしまうのでした。
朝練、そして休み時間とあかねを陰から見つめ続ける少女、どうやら一つ下の新入生なんだとか。同じく百合のあかねにとっては悪い話ではないはずですが、そう、あかねには心に決めた人、まどかがいる。何とかその少女を傷つけずに諦めさせようってな結論に至ります。そこで・・・
きょーすけを頼ることにしたあかね。きょーすけに恋人のふりをしてもらうように頼みます。意外と気の回るあかねは、トラブル防止のためひかるちゃんも同席。
お前と恋人どーしなんてピンとこないなぁ
というきょーすけに
あたしだってなにを好きこのんであんたなんかと・・・
と本音❓をポロリ。ムカッときたきょーすけは即座に拒否しますが、何とか力を借りたいあかねはひかるちゃんを使い、説得してもらおうと口八丁。
恭介だから・・・たのむのよ❗️
こんないーおとこちょっといないでしょーっ
ホホホホ
不自然に後ろを向き、ひきつった笑顔で汗をぬぐうあかね。しかしまっすぐなひかるちゃんはそのコメントに気をよくし
わかりました よろこんでお貸しします❗️
と上機嫌。ひかるちゃんの説得によりしぶしぶ了承したきょーすけに、くれぐれも本気にならない様に釘をさすひかるちゃん。すると
大丈夫よ だぁれがこんなスケベ相手に・・・
と本音がポロリするあかね。そんなあかねを攻撃的な目でじ～っと見つめるひかるちゃんに気付いたあかねは、
いや こんなステキな男性あたしにはもったいないわ～っ‼️
と誤魔化すのでした。あかねの本心としては、”この程度の男と付き合っているなんて大したことないな”、と思わせるにはきょーすけ程度の男がちょーどいい、ということらしく・・・。ひかるちゃんに対して大変失礼な考えですね😅（まどかにも・・・）
さて翌朝、昨日の少女は今日はラブレターを書き、渡す決心をしてバス停へ急ぎます。そしてきょーすけもあかねに付き合ってバスを待ちます。恋人らしく腕を組み、
もっとそばにきてよ 恋人同士なんだから
というあかねの言葉にドキドキするきょーすけ。どうもあかねのことはひかるちゃんより異性として意識してしまうよーですね🤭。バスに乗り込み、こちらもドキドキが止まらない少女は、ラブレターを渡すつもりで2人のそばを陣取ります。それに気づいたあかねは、恋人感を見せつけるためにきょーすけと腕組み。そんなあかねの行動に相変わらずドキドキのきょーすけ。一方の少女ですが、手にしたラブレターをあかねのカバンに忍ばせる算段。直接渡すつもりじゃないんですね😅しかし隣にいるきょーすけが邪魔でしょうがない様子。あかねの積極的なアピールに全然気づいてない様で、見かけない制服のきょーすけをあかね目当てのナンパ男と勘違いし、”ちょっと・・・”とくぎを刺そうとします。その刹那
もっとぴったりくっついて・・・
ねぇ・・・ダーリン❗️
ときょーすけに熱い視線を向けるあかね。ようやくきょーすけのことをあかねの彼氏だと認識する少女。バスはちょうど学校前のバス停で停車、ショックを受けたその少女は走ってその場を離れるのでした。失恋のショックよりもさえない男と付き合っているあかねにガッカリする少女。思惑通りに事が運びほっとするあかねは、
はい おしまい
ありがとね恭介っ❗️
と言って自分も学校へとバスを降りるのでした。あかねの演技にメロメロのきょーすけにとっては肩透かし。始めから恋人のフリをするだけと言っているのに、全部あかねの演技なのに、それでも”なんだかもーけた気分”と、何ともピンク色のきょーすけの頭の中でした。従妹同士ではあるものの、どうもきょーすけにとってあかねは、まどかの次に魅力的な女性の様子。まどかとの仲がうまくいかなかったら、ひかるちゃんではなくあかねと付き合う、なんてことになりそうですねぇ。もちろんあかねにその気があればの話ですが😅
後日、まどかとふたりでそのバスに乗ることになったきょーすけは、偶然にもあの少女と鉢合わせ。また違う女の子を連れていることに完全にスケコマシのレッテルを貼った少女は、仕返しとばかりに、捨てずに取っていたラブレターを渡し、捨て台詞。
この間のうちの子とはまたちがう彼女なのね❗️
まどかの前で誤解を招くような発言はご法度。本来なら落ち着いて説明すれば何のことはない事でも、説明下手なきょーすけにとっては難題です。
いや…
あの…
その…
こ これは…
その…
言い淀む姿が更に怪しさを増し、まどかの嫉妬心に火をつける結果に。このあとどーなったのかは分かりませんが、しばらく口を聞いてくれなかった事は、想像に難くありません。ただ、嫉妬してくれるのも好きの裏返し。喜んで良いんじゃ無いでしょーか❓
さて、あかねと打った芝居が台無しになりそうなこの後日談。彼氏と思しき男が他の女にうつつを抜かす様なら、あかねとの交際もまだ現実味がありそうなものですが、簡単に熱が冷める辺り、この子もあかねにそんなに本気でなかったんでしょう。一過性の熱病みたいなもの、だったんでしょーね。それに振り回されたきょーすけは、あかねとの恋人気分の代償に、まどかの機嫌を損ねる結果となりました。浮気はいかんよ、きょーすけくん⁉️
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